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2013年12月27日 (金)

古色蒼然

暮らしの中にさりげなく漂っている

こきたなさが好きである。

場末の居酒屋という言葉から想起される

どぎついネオンにだみ声や喧噪。

ひとむかし前の映画館の

スプリングがいかれた椅子の座り心地。

地元に親しまれる銭湯の

剥げ落ちたタイルの痕。

消えかかった電灯に浮かぶ民宿という文字や

建てつけのわるい戸を開けて入る駄菓子屋。

営業してるのかしてないのかわからないような

あやしげな古道具屋古本屋。

何十年も使われた形跡のない納屋に

ぽつんと立てかけてある鍬。

そんなような風景が目にとまると

あぁこの世界にはまだ愛があるなと感じる。

Dsc00460 かつてのみかん箱を薪入れに。

 

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