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2015年8月

2015年8月31日 (月)

ドナドナ

しとしと雨とぬかるみのなか

豚を一頭檻に入れる。

明朝その豚をと畜に連れて行くことが決まっているので

なんとしても檻の中に入ってもらいたい。

うちは完全放牧なので

この檻に入れるという仕事が難しい。

放牧養豚の師匠である氏本さんは

豚が自分で入っていくように段取りする

そうおっしゃるがこれもなかなか難しい。

入れたい人間と入りたくない豚との駆け引き。

豚は仲間意識がとても強いので

強引に入れようとすると母豚兄弟豚が興奮して

突進してくる。無理強いすると豚もストレスで参ってしまう。

手を尽くしておよそ2時間ようやく檻に入ってくれた。

人間の自分勝手な都合でごめんね。ぶー。

Dsc00825 100kgくらいの去勢雄。

2015年8月30日 (日)

憲法くん

下松で山口県母親大会という集会があった。

松元ヒロさんの講演?を聴きに行く。

今年は日本国憲法が生まれて68年になる。

ヒロさんが日本国憲法そのものに

なりきって「憲法くん」の立場から

今の日本の政治状況を語る。

日本の憲法は戦後アメリカGHQから

押し付けられた法律なので

日本人はそんな借り物の憲法なんて

無視しちゃっていいという声が自由民主党から聞こえる。

でも世界各国の憲法は多かれ少なかれ

人間の歴史を踏まえて成立したわけで

なにもアメリカの専売特許ではない。たとえ

アメリカの入れ込みだとしてもこの日本国憲法が持つ

崇高な理想は現在も揺らいでいない。

ヒロさんが謳いあげる憲法前文に

胸がじーんとした。

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2015年8月29日 (土)

デモ

柳井市で集会に参加した。

8.29やまぐちアクション安保法制反対県内一斉デモ。

デモ行進という抗議行動に参加することに

関心が薄い自分がいる。でもときどき歩きたくなる。

抗議の拡声が街宣車から挙がり

行進する人々がそれに応える。

いわゆるシュプレヒコール。ドイツ語。スローガンの唱和。

正直言うと陳腐なスローガン(ごめんなさい。

自分にはマンネリ化した言葉の羅列に聞こえる。)

を唱和するのがけっこう恥ずかしかったりする。

歩きながらすれ違う車の中の人の顔を見る。

僕には私には関係ない。そんなのかんけーない。

無表情のちら見目線で行き交う車と人。

人間っておもしろい。

デモとそのデモを遠目に見る人との隙間に

醒めた空気と真摯な熱気が入り混じり流れている。

その気圧のギャップがおもしろくて参加しているのかも。

Img01557 世の中が極限にせっぱつまった状況に陥れば

大衆は傍観者のままではいられないだろうが

まのびした豊かさに浸って極限を気付けない。

なので歴史を繰り返す。

2015年8月28日 (金)

『野火』

塚本晋也監督の最新作。先日観た。

話題性も十分であらゆる分野からの批評にも

耐えられる作品だがシネコンで上映しないのはなぜだろう。

わざわざ広島のサロンシネマに出かけた。

だいぶ前にラジオで

この映画を紹介してノビノビと言っていたので

ノビノビタを実写化したかと勝手に

見当違いな連想をしていた。ごめんなさい。

第二次大戦中の日本軍の末路を

原作を損なわないよう慎重に映像化したのだろう。

皇軍と自称しアジア諸国を欧米の植民支配から

開放するという名目で南方へ押しかけた。

似たような名目はベトナム戦争も同じ。

偽善的な欲動に基づく戦争発動は

戦況が進むにつれ自我丸出しで餓鬼道をひた走る。

生き残りたい人間にとって喰い意地は奈落の境地だ。

オレ自身そこまでしても生き残りたい人間の一人。

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2015年8月27日 (木)

うどん

周防大島三蒲にある

うどん屋泉本くんがわざわざうちまで持ってきてくれた。

ありがとう。能書きが達筆。麺の仕舞い方にも味がある。

Dsc01788 先日久賀のマルシェで出会い

うちの今年出来た小麦粉を彼にほんの少し分けた。

うちの小麦はニシノカオリという強力品種なので

うどんに適うかなと疑いながらまあ試しに使ってみてよ

という話になったのだ。その泉本くんが

さっそくうどん麺を打ってくれたので

朝ごはんに冷やしうどんを頂く。

Dsc01790 右がうちの小麦粉。左は北海道産という。

ふすまのかげんか地粉はわずかに黒っぽい。

2015年8月26日 (水)

株分け

日本蜜蜂を惹きつける植物がある。

東洋ランの一種でキンリョウヘンという。

最近はこの花のフェロモン様物質だけを抽出した

薬剤があるらしい。うちはそんなの買わないので

本物のキンリョウヘンを幾鉢か育てている。

育てているといばって言ったものの

たんに木陰に放置している。

たまに蜘蛛の巣や落ち葉を除いてやるだけで

水やりもしない肥料もやらない。それでも

なんの支障もなく毎年5月初旬頃花を咲かせる。

自分でもなんでそんな気持ちになったかわからんけど

このたび彼らを3年ぶりに株分けしてみた。

鉢から抜いて根の塊りを分ける。変色した根を切り

株間に溜まっていた土やごみや雑草を取り清掃する。

納屋にしまいこんだ鹿沼土を探して

土を新しいのと入れ替える。

なんでも水道水ではいけないらしく

汲み置きした古水にしばらく浸す。

そんな作業に没頭していたらいつのまにか日が暮れる。

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2015年8月25日 (火)

小麦粉

西日本で小麦の収穫は梅雨時季と重なり

調整するのに一手間も二手間もかかる。

という話は以前もした。

うちはコンバインないし強制乾燥機ないし

こういうものの維持費を考えると躊躇する。

しかたない。稲と同じようにはぜ掛けする。雀の学校作る。

就農して3年くらいは田んぼに二毛してたが

6月の転換期にしんどいのと

水はけよくないと麦の育ちもよくない。

今は畑で輪作の一作物として小麦を蒔く。

穀物は換金作物としてははなはだ弱く

ある程度の面積で効率的に育てないと

労力にもぜんぜん見合わないが

からだが喜ぶんだよね。

カネにならないけど身体が喜ぶ労働ってあるんだな

とたぶんこれが足元の価値観。

Dsc01775 ナンみたいだけどこれはピザ生地。

小麦の水分含有が多く湿っぽい粉になった。

2015年8月23日 (日)

アフリカのカレー

のようだと言いたいだけで他意はない。

黒米に虫がわいてたので早めに使いたい。

どっさり黒米ごはん。

友人からカレーを頂いたので黒米ごはんと合わせると

おもしろい彩りになった。

Dsc01783

このカレーに

高黍(コーリャンとかソルゴーとも言う)が

入っててそぼろ肉っぽい。

でもカレーに穀物入れちゃったらおじやみたいでもある。

名付けて高黍カレー粥。

なんでも白瓜も入れたらしい。

野菜はすべて自分ちの畑という。すばらしい。

2015年8月22日 (土)

モンサント

以前ドキュメンタリー映画

『モンサントの不自然な食べもの』を観た。

監督はフランスのジャーナリスト マリー・モニク・ロバン

モンサントとは除草剤の製造会社として有名。

ラウンドアップという商品名で

日本のホームセンターでも目立つ場所に陳列されている。

この会社は20世紀初め頃サッカリンの製造会社として

立ち上がり第一次大戦中に死の商人として

爆弾や毒ガス製造に使われる化学製品売ってたんまり稼いだ。

その後ベトナム戦争でばらまかれた枯葉剤でさらに儲けて

今は遺伝子組み換え農産物の普及に尽力する

まあ言ってみれば戦争成金みたいな会社である。

こういう会社の商品を何も疑わずに

販売する小売店の経済感覚も狂っているが

この会社が黒子役で暗躍画策するTPP協定に

飛んで火に入る政府与党もはっきり言って売国党である。

沖縄の普天間基地ではこの会社の製造した

エージェント・オレンジのドラム缶が腐食して

ダイオキシンで汚染されているという。

モンサント製品売るのも買うのもやめようよ。

Dsc00629 草ぼうぼうでもいいんじゃない?

2015年8月21日 (金)

小麦

毎年小麦を育てている。

今年はちょっと多めに穫れた。

ニシノカオリという品種の強力タイプ。

4年前から自家採種している。

小麦は冬に生育するので雑草にも負けにくく

播種して芽が出さえすれば

育てるのはわりと簡単。難点が収穫期

田んぼ仕事と重なっててんてこ舞いに陥る。

それと梅雨時季ともかぶるので

干して乾燥させるのに苦労する。

もっとばばーっと大面積で小麦育てて

コンバインで刈り取って強制乾燥したらええ

かもしれない。がなんでもオーストラリアでは

100~1000町歩くらいの小麦畑を1人か2人で管理するらしいと聞いて

日本のさらに周防大島の大面積なんて

たかが知れてるとため息が出る。

とりあえず自家用程度でそれ以上余計なこと考えるなと

うちの相方はなの言葉。

Dsc01606 穀類の育つ風景というのは豊かな気持ちになる。