孵化
母性が活きているというのか
野生に近いというのかともかく烏骨鶏の辛抱強さ
は何度観察しても嘆息してしまう。
ヒナを育てるときの細やかさも
ヒナを守ろうとする姿も
生き物の基はここにあり。
人間にあまりなつかず
逃げ回っている様子ばかり目立つが
21日間飲まず食わずで卵を孵した母鶏は
小さい体に似合わず毅然としていて頼もしい。
翻って人間の営みは無駄に複雑そうに見える。
でも玉ねぎの皮を剥ぐように
その利己的な複雑さと薄っぺらい知識や虚飾を
一枚一枚剥いでいくと
さいごに残るのは烏骨鶏母が示すような
母性のみではないか。
今回抱かせた名古屋コーチンの卵は上手く孵らなかった。
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