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半日山を歩きまわる。
わな猟の下見や猪の通い道をたどる。
目的は猟でなくてもいいのだが
夢中になって山を歩いていると
オレ自身が猪と一体になったような瞬きほどの錯覚
が脳裏をよぎる。
五感が鋭くなり皮膚を刺す冷たい空気も
かえって快感になる。
頭の中でいくつもの滅裂な観念がわきおこる。
たいていそれは日常の自分の行動にたいする言い訳。
そういうひとりよがりな意識を
山の樹木がたしなめてくれる。
もっと謙虚になりなさいと。
謙虚になる先に何があるのか。
いずれ安らかに土に還るため。
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