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わな猟と一概にいっても
実際に罠を仕掛けるまでに
あれこれ準備がある。
これにけっこう時間がかかる。
ワイヤーに止め金具やよりもどしを付けて
現場で扱いやすいように下ごしらえをする。
踏み板や跳ねピンを作ったり
跳ねピンに使う木の枝も
ツツジやカシなどの木の枝を
手ごろな長さにそろえておく。
師匠に教えて頂いた罠の仕掛けは
本当にシンプルで
こんなのでイノシシ捕まるの?って
疑ってたが実際に捕まえることができたので
さらに驚いた。師匠によると
大切なのは仕掛けの精巧さ以上に
シシ道を見極めることにあるらしい。
なのでしょっちゅう下見を欠かさないという。
道の下調べがわな猟初めの一歩。
罠というとなにやら冥い響きがある。
狩猟者や生物学者の方々のなかには
わな猟というのは
野生動物に対して
卑怯な手段で対峙する狩猟方法として
嫌う人もおられる。
陰湿な狩猟方法と言われると
返す言葉はないが
周防大島のように山裾の浅い
ある種閉ざされた地形では
猟銃を使うのはためらいがあるし
銃を所持しているだけで
地元の人から怖がられるような目で
見られるおそれもある。
その点罠猟は使う道具自体に
危険性はない。ただし
強力なバネでワイヤーを弾くので
登山者などが仕掛けてある罠に気づかずに
踏み込んで顔にバネが弾く可能性もありうるので
罠が仕掛けてあるという標識は大切。
ルールに従って事故のないようにしたい。
<a href="http://yamaguchi-blog.com/wj.php?cd=0243" target="_blank" utn>山口ブログ</a>
おひさしぶりでございます。
イノシシはうちの田んぼを荒らし
定植したばかりのネギの畝を
ぐちゃぐちゃにした。
たぶん今後もこんなふうになるだろう。
想像以上の損害を与えられ
精神的にへこんだ。
たったの一週間ばかりで
2反以上の稲が壊滅した。
ここ周防大島には10年前くらいから
イノシシが増えてきて
今は年間800頭近く捕獲される。
なんでも他の島から泳いで
移住してきたという。おそるべし。
もともとこの島に存在しなかった生き物なので
いなくなってほしいが
彼らなりにそうはいかないらしい。
周防大島は山の懐が深くないので
里にあたりまえのように下りてきて
田畑を荒らす。やっぱ
捕っておいしく頂くしかないね。
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沖家室島を訪れた。
初めて橋を渡った。
ひとけのない波止場の突端で
ねっころがって陽の落ちはじめた海を眺めたり
蛭子神社の境内で
やっぱりねっころがって
ぼーっとした。
日々の仕事をしばらく忘れて
なるべくなにも考えず
ぶらぶら歩く。
周防大島も奥が深い。
こんなにゆるりとした時間を味わえて
まだその余韻が残っている。
自分の意識がまだ日常に降りてこない。
第11回目のオリンピックが
ベルリンで開催された年。
この3年前に政権を得た
アドルフ・ヒットラー率いるナチス党にとって
絶好の宣伝会場となった。
自国の民族がどれほど優秀であるか
自身の権力がどれほど強大であるか
世界各国に見せつけるために
スポーツ祭典を利用し
その権勢に乗ってホロコーストに至る。
ひるがえって現時点の日本はどうだろうか。
自信満々に東京を称える言葉の数々に
権力を持つ者の驕りや不遜心が混じってはいないか。
事実を歪曲し
民衆や過去の歴史を軽んじてはいないか。
オリンピック招致合戦にあけくれる情報の中で
今の日本の恥ずべき状況を
醒めた目で冷徹に見つめる国民は少なくない。
『アドルフに告ぐ』を描いた手塚治虫さんなら
どう考えるかな。
山の田んぼに
2、3日おきに彼らはやってくる。
今年は荒らす面積が広い。
もう2~3畝は倒されてだめだな。
まだ稲の花が咲いている時期から
様子見でやってきて
ここ1週間大胆になっている。
稲穂を食べる感じではなく
ぬた場にして
転げまわっているみたいだ。
ワナをかけるといいのだが
他にもいろいろすべきことがあるし
ワナの見回りが日課になると
なおさら他のことがなおざりになる。
そんなこんなで
仕事は尽きないのであった。