« 2014年4月 | メイン | 2014年6月 »

2014年5月

2014年5月30日 (金)

師匠

今朝早くに

ぶーを屠畜場に連れて行った

シンとイッチャンは都会の道路を

車で走って疲れ果てて帰ってきた。

そんな日の夕方に

イノシシ罠猟の大師匠が

にやりと笑いながらうちにいらっしゃった。

「今何しよるん?」と訊かれたので

「エンジンポンプの修理をしていて取り込み中です・・・」

とちょっと渋い顔で答えたものの

「すまんがなあ猪がまた掛かったんじゃが・・・」

大師匠の頼みは終いまで聞かなくてもわかった。

一緒に現場に駆けつけて

気絶させて頸動脈を切って止めを刺す。

70kgくらいの雄。雄は匂いもきつくて季節柄解体もできないので

お疲れのシンとイッチャンにも手伝ってもらって

ロースだけを頂いて山中に埋設。

突発的な状況においても

師匠の声掛けに渋面で受けちゃいけんかった。

常に笑顔でハイハイと微力を差し出すべきであった。

お師匠さまいつもありがとうございます。

Dsc04077

2014年5月29日 (木)

2回目

前回から2か月過ぎ

2回目の屠畜が決まった。

夕方1頭のぶーを檻に入れる。

去勢雄の白ちゃん。生体重およそ100kg。

前回は檻から少し離れた場所で捕縛して

檻の中へ連れていくのがちょー大変だったので

今回は一工夫した。

電柵を檻の入り口まで引きこんで

餌で誘導しながら扉の近くに寄った時に

男4人で一気に押し入れた。彼はいったん檻に入ると

何ごともなかったかのように5升の玄米飯を食い続ける。

豚という動物は屠畜前に過度なストレスを与えると

肉の味が落ちると言われている。できるだけ

暴れさせずに檻へ入れて

涼しい時間帯に屠畜場に連れて行く。

Dsc00605

2014年5月27日 (火)

農村

何年か前見た写真集の序文で

立松和平さんが書いておられる文章が

すばらしい。初めて読んだとき胸がつーんとした。

「農村の未来は、消えてしまった農村風景の

検証から拓かれる」と副題。

「風景を維持するためには、勤勉な労働が

必要である。四季折々の野菜や花を得るためには、

それなりの仕事をしなければならない。

かつて日本の農村には

こんな勤勉な人が暮らしていたから、

調和のとれた見事な精神性が

風景に現れていた・・・。」

かつての勤勉な日本人のひとりになりたいものだ。

ちなみに立松さんは波乱万丈の

文学人生を4年前に閉じた。

『写真集 昭和の農村』(家の光協会編)より一部抜粋。

Dsc03641

2014年5月24日 (土)

辣韮

Dsc00660

ちょっと前ブームだったらしい。

晩ごはんに

うちの鶏肉を塩麹に漬けて焼いてみる。

今年うちの米で作った麹。

それとラッキョウ。きれいに皮むきし

熱湯をかける。酢味噌で頂く。

ノビルも同じように調理するが

ラッキョウのほうが歯ごたえあり

辛みもほとんどない。爽やかな後味。

ラッキョウを畑に一度植えると

収穫し忘れた幾片かどこかに残っていて

それが翌年いつのまにか幅を利かせている。

生命力が強くたくましい。

ラッキョウみたいにしぶとくなりたい。

 

2014年5月23日 (金)

変化

Dsc00164

去年の夏から秋にかけて

蒔いた人参。種を採るためにあえて花を咲かせる。

自分で種採るまで

人参の花というものを見たことがなかった。

土の中では朱色で

薹が立てば緑が目立ち

花は真白い可憐さで

種は薄こげ茶で毛羽立っている。

植物の色のへんげというものは

成熟の証し。単一色が一切ない

からだの微妙な色合いの移り変わりが

植物の声なのかもしれない。

2014年5月21日 (水)

小満

しょうまん。旧暦ではこの時季

麦の穂が出そろって一息つく。

うちの小麦はというと

ようやく麦の花が終わって

実が充実しはじめる。一粒とって

口に入れてみる。白い乳汁のような

青くささのなかに微かな甘み。

登熟しきるまでにまだ2週間はかかりそうだが

すでに雀が飛び交っており

ところどころ茎が折れている。

彼らは麦穂に止まって器用に粒を食べる。

網を張りたいが労力と時間的な余裕がない。

Dsc00655

2014年5月17日 (土)

虹ヶ浜

今日明日と光でアースデイという

お祭りが開催されている。

うちは今日出店し

会場のゆるやかな雰囲気を楽しんだ。

売り上げ?えっとー他のブースの方々の

めずらしい商品をあれこれ買い求めて

なんだかとんとん勘定ってとこかな。

このアースデイイベントに毎年通っているのだが

なんだか風変わりな人々が多くて

じつに落ち着くのである。かく言うわたくしも

風変わり人の仲間入りをさせて頂いて光栄。

機会があればぜひ足を運んでみてね。

光とか虹とかそんな地名も

アースデイの場にふさわしいな。

001 

001_2

2014年5月16日 (金)

玄人

どんなしんどい仕事もやれば必ず終わりがくる。

地上げのための擁壁作りとりあえず完成。

春の農作業が忙しいなかで

なんとか一区切りつけることができた。

いろんな人たちに助けられた。

慣れないユンボ操作を見かねて代わりに

大木の抜根をしてくれた修理屋さん。

余っている真砂土があるからと

大型トラック何杯も運んでくれて

おまけにコンクリミキサー車が入りやすいように

整地までしてくれた土建屋さん。

勝手がわからない素人相手に長い時間付き合ってくれた

ミキサー車の運転手さん。

その節はありがとうございました。

もちろん大工のトリーさんにも感謝感謝。

みなさんさすが玄人だなと感心することばかりだった。

Dsc00616_2

2014年5月14日 (水)

型枠

コンクリートで擁壁を作るために

地固めしてベースを打って

その上に型枠をこしらえる。

トリーさんが指示することをはいはいと答えながら

セパが足りんとか

二分勾配のモッコンと駒が要るとか

そこのハッカと結束線取ってくれとか

クランプナどこやったかとか

塗装コンパネに油?(名前聞いたけど忘れた)塗ったほうがええとか

わけのわからん道具の名前が次々と

トリーさんの口から飛び出す。

オレはかたわらでうろたえあたふたし

あんまり役に立ってなかった。

方々の工事現場で型枠をしばしば目にするが

自分でやってみると

しっかりした型枠をこしらえるのがこんなに

骨が折れるものとは知らなかった。

Dsc00617

2014年5月13日 (火)

まめ

去年の仕事の成果が今頃表れる。

毎年秋にキヌサヤとスナックエンドウの

種を蒔くつもりなのだが

あれこれと手が回らずにたいてい

12月に入ってからようやく

蒔いてみる。本来なら

10月初旬に済ませておくといいものを

気にかかりつつしない。なので毎年一カ月遅れで

収穫するはめになる。それでも蒔くだけましだけどさらに

支柱もせずにオクラやモロヘイヤの枯れ枝に

からみつかせているだけなので

昨日の嵐のような突風で倒れまくり

収拾がつかない状態で収穫だけする。

Dsc00032 まめな仕事をしたいものだな・・。