2013年7月 4日 (木)

バジョ

インドネシアやフィリピンやマレーシアの近海に住む

漂海民族。

サンゴ礁の内海に住んで

魚介類をとって生業にしている。人口は

100万人前後いるらしい。

彼らは国や軍隊を作らず

近隣の国に庇護してもらって生き抜く。

国同士の争いが起こったら

家船で移動してより安全な海を探す。

コンパスやGPSを持たない。

月と太陽と星によって

航海の方角を決める。

家船に暮らすバジョは国籍がないという。

国籍がない人は学校も税金も国境もない。

人を支配することも支配されることもない。

たとえ海賊に出会う可能性があっても

武器は持たない。

でも大津波はさすがに怖いよね。

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『海のうえに暮らす』 (関野吉晴  著) 参照

2013年7月 3日 (水)

ふるやのもり

あるところにおじいさんとおばあさんが

住んでおりました。季節は梅雨。

長雨が降りつづく晩、屋根裏の梁の上で

オオカミが老夫婦の様子をうかがってました。

おじいさんがおばあさんに話しかけます。

おばあさんや、この世で一番怖いものは

なんだろうな。そりゃ、おじいさん、あれに決まっております。

おお、そうじゃった。あれじゃ、ふるやのもりじゃ。

それを聞いていたオオカミは

なに?この俺さまより恐ろしいものが

この世にあるというのか。どのようなものか

会うてみたいものだ。うっふっふ。・・・

これは昔話なのだが

うちではぜんぜん現在進行形話であった。

うちの家は父方の祖父が昭和の初めに

建てたというかっこよく言えば古民家。

しかしながら住んでいる自分たちの実感としては

あばら家。もっと早いうちに

瓦の葺き替えや補修してればよかったんだけど。

もっとも何回かの大水で床下浸水もあったらしいので

柱の根元も朽ちかけてるだろう。

とりあえず5年は住もうねっと

はなと相談して住みはじめて早8年目。

そろそろやばいな。

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2013年7月 2日 (火)

静かな空

今日も一日中アメリカ軍のジェット機の音が

静かな空を壊していた。

周防大島上空でさえ

こんなにうるさいのなら米軍基地近く

に住んでいる人たちはさぞかし

いらいらさせられるだろう。

日本国民はアメリカ軍を思い遣って

年間6000億円以上の税金を上納し

そのうえ米軍基地の騒音も危険物もみな

引き受けて平和な世を享受しているらしい。

アメリカ万歳だね。

何万回も言いたいな。

いったいいつまで日本という国は

アメリカの属国ぶりを続けるつもりなのかな。

こういう日本にしたのはまさに

自民党なんだけど・・・。

言わばアメリカ傀儡党。

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2013年7月 1日 (月)

続ける

お百姓で暮らしていくと決めたとき

はじめに頭に浮かんだのは

どうやって生計を立てるかとか

なにを育てるかとか

そういった具体的なことではなかった。

限られた条件のなかで何ができるか。

そしてどうそれを続けていくか。

例えば、周防大島の小さな段々畑をどうするか。

農薬や化成肥料に頼らずにどうするか。

どこもかしこもイバラやクズや灌木がはびこり

荒れた土地をどうするか。

現時点の不確定要素から

どういうかたちを創っていくか。

でもものごとってなんでもそうだが

始める力よりも続ける力のほうが問われる。

始めるときはただ夢中になっていればいいけど

続けるとなるとより冷静な判断が必要になる。

始めるのはちょっと勇気を出して

新たな道に入っていけばいいが

続けるのは工夫の積み重ねと

ときに忍耐が要求される。

いかに続けていくかは

続けていくためにどういう理念を持つかという、

そういう時代ではないか。

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2013年6月30日 (日)

奇跡とは

実は平凡な日常の中に

ひっそりと存在する。

ひとは常々心のうちで願い続けていることが

ある日ふと成就すると

自分だけの奇跡だと信じる。

それも達成するのに困難が伴うことであれば

なおさらその共時性に歓喜する。

しかし考えてみると

オレがいまここで

ごくふつうの健康体で田畑仕事をしている

たったそんだけのことだがこれも奇跡である。

心臓が1分間に60回搏動し

体中くまなく血液を行き渡らせ

体を自分の意志で操り

脳はこの文章を拙いながらもつむいでいる。

このこと自体奇跡である。

すべて人は奇跡的な歴史の連続で成り立っている。

その喜びをかみしめる。

奇跡の連なりを全身でかんじる。

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2013年6月29日 (土)

だらだら

今日は一日中まどろみながら

本を読み、またまどろみながら別の本を読む。

こういう混沌とした過ごし方

ぼんやりとした幸せ感覚というのは

人間の活性には必要不可欠。

働かなければいけない

家事をしなければいけない

人と仲良くしなければいけない

なにかをしなきゃいけない

という、でなければならない状態から

一日離脱してみると

世界はまた新しく動きだすのであった。

野生の動物は一瞬一瞬が生と死の

絶えざる葛藤である。

人間も本能的備えとしておそらく

この葛藤状態が無意識の中に

組み込まれているのかもしれない。

なので多くの人は次々と迫られるように

でなければならない状態に身を置きたがる。

まあ、たまにはそれを脱ぎさりたいよね。

すっぱだかで海を泳ぐような。

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2013年6月27日 (木)

ひとつことを聞きて

いつもめずらしくはじめたるように

信の上にはあるべきなり。

ひとつことを幾たび聴聞申すとも

めずらしくはじめたるようにあるべきなり。

15世紀に生きた蓮如上人の言葉。

オレなりに拡大解釈すれば、

日々同じようなことを聞いたり見たり感じたり

人の暮らしはそんなものかもしれないが

それでも日々新鮮な気持ちで

生きたほうがあなたの心をゆたかにする。

何度同じようなことを聞いても見ても感じても

毎たびさもめずらしいことのように

ものごとを受けとめる人こそ

ほんとうの信心に近づいているのではないかな。

と、自分の中で

この言葉をかみくだいてみた。

まだ消化するにはいたらないが

日々お百姓仕事をしていると

蓮如さんのこの言葉をしばしば痛感する。

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2013年6月26日 (水)

木耳

キクラゲと読む。

正確にはキクラゲ科アラゲキクラゲ。

くもりがちな天気が長らく続き

空気中の湿度が年間で最も高くなる頃

彼らは勢いよく発生する。

木の耳とはおもしろい表現である。

実際ほだ木に生えているのをじっと見ると

なんだか耳のように見えてくる。

栽培用品種はアラゲキクラゲだが、

ここ周防大島にはキクラゲ科キクラゲが

自生している。山を歩くとよく見かける。

台湾ではキクラゲ栽培が盛んだと聞く。

ここも台湾ほどではないが温暖な島なので

キクラゲ栽培の適地と見込んで

4年くらい前から栽培し始めた。全て原木栽培。

原木になる樹種が多いこともあり

育てやすいきのこである。

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2013年6月25日 (火)

1+1=?

大規模農業の面積を実感したければ

ぜひ長野県辺りの高原野菜農家で

季節労働してみることを

お勧めする。あの辺りは

野辺山、川上村、北軽井沢、清里・・

夏は冷涼な気候で芸能人やセレブの避暑地

の印象あるが、農家にとっては

夏といえば稼ぎ時。どこの農家も朝の1時2時から

レタスの収穫作業。寝るのは一体何時って

いうくらいの超長時間労働。たとえ嵐であろうが

関係なく働くつわもの農家ばかり。

比べて、うち。弱小農業というか

遅々としてはかどらないお百姓姿勢。

耕作面積や稼ぐ額などまったく比較にならないが

心の余裕だけはわりとたっぷりあるつもり。

あくまでつもり。

大規模農家が大型機械を存分に駆使して稼ぐとしたら

うちはたいがい人力。ひとりでこなせる作業量は

ほんっとたかが知れてる。一人はやっぱり一人でしかない。

でも、はながいれば二人。

うちのような吹けば飛ぶような弱小農家も

二人で進めれば三人分の力を発揮できる。