古代パーリ語の経典に
「いずれ10歳人間の謳歌する時代がくる」
という予言めいた言葉があるらしい。
10歳人間とはなんだろう。
幼い子どもは私という一人称で世界が完結しているので
そこにあなたや彼彼女は入ってこない。
少しずつ少しずつその子は外界をまなぶ。
いわゆる思春期に他者という概念をつよく
意識しはじめ、同時に自らをとりまく世界や性の
扉を開ける。
つまり10歳人間とは
一人称だけで完結してしまったまま大人になった人
をさすのではないか。
どんなに賢くても優れた身体性や芸術の素養があっても
他者への共感性を欠いた大人は子どもである。
他者への共感性を欠いた大人は
他者の痛みを自分の身に引き受ける想像力
を欠いている。
そういう大人が政治家になり教師になり医師になり
他者に影響力を及ぼす地位に座るとき
やはり、現在こそが「10歳人間の謳歌する時代」と
言わざるをえない。
趣味はなんですか?
と訊かれ、読書とか映画鑑賞とか観劇とか言う
人もいるだろうが、オレはそう答えない。
だって自分の人生のなかの貴重な時間を
他人が創作した疑似現実に浸る
ために費やすのだ。
もっと言えば、自分自身の生きざまを
誰かの作品にぶつけている行為が
読書であり、映画鑑賞であり、観劇であり・・・
そういうことなのだ。
そんなの趣味とは言わない。
ではなぜ本や映画などに没頭するのだろうか?
芸術というとなにか非常に高尚な言葉に聞こえるが
世俗的な創作もひっくるめてすべてを
芸術におしこめてしまえば
芸術を味わうことによって心の免疫を
豊かに保つことができる。
ちなみにわたしの趣味は—お山で昼寝。
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多くの場合、攻撃してくる生き物は怖い。
マムシ、スズメバチしかり確かに怖い。
でも農作業していると時に
毒をもった虫に刺されたりかまれたりする
のは必然である。ここ1年間で
蜜蜂には数えきれないほど刺され
ムカデにも2回かみつかれ
スズメバチにも1回刺され腕が棍棒のように腫れ
田んぼの代かきでなぜかしばしばアリに噛まれる。
アリの毒もなかなか侮れない。人によってはひどく腫れる。
もちろん蚊やブヨにはしょっちゅう刺される。
日常的になんらかの虫毒が身体の中を
めぐっている。
毒や針に対してアナフィラキシーが顕著な方には
申しわけないが、
自然の毒を適度に体にめぐらせるのは
心身改善であると本能的に感じる。
はなに言わせると
毒を浴びて寝こむくせに何をほざいているの?
ということになるらしいが
毒にまつわる論考はもっと深めていきたい。
もういつのことだか忘れたが、
15年くらい前?
『八月のクリスマス』という韓国の映画を観た。
主人公のシム・ウナがかわいい。
相手役の男性は、『シュリ』で主役を演じた
ハン・ソッキュだったな。
物語の設定はよくありがちな、余命いくばくの
若い女とその彼女に焦がれる若い男の
せつない思い出話のようなメロドラマ
と言ってもいいかもしれない。
でもこれを観たオレは正直参った。
むー韓国映画畏るべし。
こんな陳腐で使い古されたような筋書きなのに
この作品に没入してしまった。
特にシム・ウナという女優の可憐さが忘れえず
彼女は今頃どうしているだろうと気になる。
なんでも噂によれば不倫をしたせいで
姦通罪をおそれて外国へ渡ったと聞く。
本当かどうかは知らないよ。
外国で女優業してるかな?
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