2013年6月 4日 (火)

麦刈り

毎年ひとりで

稲刈り機のバインダーを使って

小麦を刈るのだが、今年は

てご人がいてくれたので、

手刈りする。

毎年スズメの襲来のおかげで

種を採るのがせいぜいなので、今年は

10日くらい早めに刈った。でも

干してる間にどうなるかわからない。

毎年麦の種を蒔くのだが

忙しさにかまけて

収穫して脱穀後にしっかり

乾燥することをおこたるので

コクゾウ虫の餌になってしまう。

ほんの自家用小麦粉が欲しいだけなのだが

これがなかなか。

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2013年6月 3日 (月)

十人十色

田んぼや畑の育て方なんて

ひたすら実践あるのみ。

自分としては特定の栽培方法を信奉しない

ようにしている。

ただ、化学農薬と化学肥料をうちでは使用しないという前提で

ある畑は全く無施肥で育て続けたり

別の畑は草木灰だけは使って育てたり

鶏小舎周りの畑は肥料を使って育てたり

肥料を使う畑も場所によっては不耕起にしたり

そんなふうな実験畑をいくつか借りている。

究極的には無施肥栽培というのは魅力である。

けれど、自身の限られた時間のなかで

すべての種を自家採種するのは難しいし、

自分では化学農薬を使わないと言っても

市販の種を買えば往々にして農薬がついているので

これも完璧に徹するのは難しい。

まああまり潔癖にならずに

あれこれ実験菜園を試みていく。

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2013年6月 2日 (日)

島の土地

周防大島の耕地面積では

大規模農家に向かないだろうな。

自分たちが住んでいる久賀というところも

平野部はごく限られているし

その平野部も宅地化が進んでいる。

中山間地にほとんどの畑や田んぼが

へばりついている。

お百姓をしたい人も

できれば使いやすい土地を探す。なので

上の畑のほうからどんどん荒廃していく。

昔築かれた水路も壊れ、畑をつくっている段々に

直接雨水がそそぎこんでくる。

そんなところで単一的に作物を育てるという発想は

自分たちには最初から描けなかった。

狭い土地にいろんな作物がたくさん産まれる、

そのほうが自分たちにとっても

家畜や穀物、野菜たちにとっても

素直な試みになると今でも信じている。

ひとが、田んぼや畑という土地を育てることによって

穀物や野菜たちが自然に育つ。

そういう環境づくりをめざしている。

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    うちが勝手に鎮守の森と呼んでいる。

  鶏小舎の上にある森。薪を採らせて頂いてる。

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2013年6月 1日 (土)

恵み

お百姓をしててよかったな

ってことのひとつは、

自然の賜物は身の回りに

限りなくあるっていうことがわかったこと。

目先の視点をちょっとずらしただけで

日本の自然は恵みに

満ちてるなと気づく。

でもそれをこうすれば儲かるなどと

お金に換算してしまうと

陳腐なジャパニーズドリームになる。

お金の価値を否定しているんじゃなくて

なんでもお金に換算してしまう今の価値観を

疑っているだけ。

鶏小舎のある山の周囲には

湧水あり、季節の山菜あり、薪には困らない。

街の人から見ると

ただの草ぼーぼーの段々畑にしか見えない

かもしれないけど、日々そこに

通っている自分たちにとって山の畑はつまり

ミクロコスモス。

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2013年5月31日 (金)

足るを知る

新規就農で初めからお金を得るのは

難しい。うちもいざお百姓を始めて

2年くらいはほとんど無収入だった。

毎日小さな段々畑を伐り開きながら

こんなことを地道に続けて

はたしていつ利潤になるのだろうか

と、自問自答の日々。燃料代も食費も

それなりに出ていく。もっとも崩れた畑でも

一応、父親の土地だったし

周囲の地主さんも快く畑を貸してくれたし

あれこれ近隣の方々には助けて頂いたが

それでも減っていく預金通帳は気になった。

今振りかえれば

あの最初の2年という時間は

足らないものをなんとか工夫する

足らなくて手に入らないものを望まない

足らない物よりも心の余裕を選ぶ

そんな無能の時間であった。

つげ義春さんの『無能の人』みたいな。

無能な時間を使う人みたい。

2013年5月30日 (木)

遺伝子組み換え小麦

アメリカで見つかったという。

アメリカの多国籍企業モンサント社の製品

と判明したらしい。

命の不可逆性を純粋に金儲けに利用する

そういう性根というのは

なにもアメリカ人に限ったことではないが

以前にメキシコでばらまかれた

遺伝子組み換えトウモロコシといい

今回の事件といい

なにかしら作為を感じてしまうのは

オレだけだろうか。遺伝子組み換え食品を

完璧に拒否したい人がいても

混入率がわずかであれば問題ないとか。

無認可区域に遺伝子組み換えの種を拡散させたり

そんなことになってもなんら責任を負わないとか。

というか、一度ばらまかれた遺伝子組み換え種子は

際限なく交雑し続けるので

そもそも責任とか原因追究とかそんな

建前は吹き飛んでしまうくらいの

大事件である。にもかかわらずアメリカ人はのんきだ。

というか、アメリカという国は

民主主義国ではない。金主主義国であった。

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2013年5月29日 (水)

鬼の攪乱

ここ周防大島に移り住んでから

ただの一回も風邪で寝込んだことのなかった

はなが寝込んだ。まる一日。

おかげであらゆる仕事がこっちに回ってきて

いそがしいことこのうえない。

つくづくオレひとりの労力って

たいしたことないなっと

思い知らされた。で、はなが

病院に受診してすぐに解熱剤を飲もうとするので

発熱は回復に必要な過程なので

よっぽどじゃないと飲むな

と忠告しても化学薬品教の信者である彼女は

薬で熱を下げたいらしい。蜜蜂の師匠が、

「病気になってもそれをたのしむ気持ちが必要」

と言う。病気になってはじめて病気の人の

気持ちがわかる。そのわかる気持ちを大事にしろ

ということかな。オレは疲れや風邪でわりとよく寝込むほうなので

やっとこの気持ちがわかってもらえたかな。 (だい)

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2013年5月26日 (日)

食前のお祈り

毎年訪れる托鉢僧侶の

しげるくんがのこしていった

お祈りをここに記しとめておきたい。

タイ式仏教作法の文句をしげるくん流に

平易な口語体に訳した

食前のことば。

生老病死の苦しみを共にする

すべての生けとし生ける者たちよ

幸せであれ幸せであれ

互いに憎みあうことなかれ

互いに傷つけあい苦しみ与えあうことなかれ

心と体において安らかであれ

自らを調え

すべての悩み苦しみから解放されんことを

いただきます。

2013年5月24日 (金)

集団

義務教育の思い出は

なんというか、ひとことでいえば

誰もが同じように行動しなければいけない

強迫観念とでもいうのか、そんな感じ。

校則、規律、行進、部活、先輩後輩、一斉下校、朝礼・・・

始終集団活動に組み込まれ

その行程から外れて遊んでいると

もう人間失格という烙印をおされそうな。

なんだかいつもおどおどしてた。

自民党は国民一人一人に番号を付けたいらしい。

何が楽しくて番号なんか

もらわなければならないのか。

誰のための番号なのか。

ここにも集団的ドグマの匂いがする。

個人に番号を付けて管理したがる人の顔が見たい。

ジョージ・オーウェルの『1984年』という

小説を連想させる。

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2013年5月23日 (木)

内検

ないけん

と読む。蜜蜂の箱の中から巣枠を引き出し

観察点検すること。うちでは週1間隔で行う。

師匠に教わった内検の要点をおおざっぱに言うと

女王蜂の確認

産卵状況と巣房に異状ないか確認

ヘギイタダニの繁殖確認

巣箱内のごみを採取したり

巣枠を必要に応じて入れ替えたり

あれこれと丁寧に見ていくと

けっこう時間がかかる。

今時期は無駄巣がいっぱいできるので

次回採蜜しやすいようにそれをはがして

巣枠をきれいに整える。

今年もみかん花の蜜が期待できそう。

自然の恵みに感謝。

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蜂の卵が有るの、わかる?