昨日今日と空が騒がしい。
アメリカ軍のジェット機は日本の思いやり予算を
費やして当たり前のように
主権国家である日本の領空を飛び回る。
以前観た『Marines Go Home 辺野古・梅香里・矢臼別』
というドキュメンタリーに登場する人たちの
怒りを通りこしたやるせなさを理解できる。
藤田幸久監督は他にも
『アメリカばんざいーcrazy as usual』
『アメリカ-戦争する国の人びと』
『ONE SHOT ONE KILL-兵士になるということ』
など、アメリカという国の本質をえぐりとるような
そしてその本質が日本という表面的に浮かれた国にも
跳ね返るような映像を撮り続けておられる。
この圧倒的な武力が誇示される状況にたいして
オレはなにができるか。考え続けたい。 (だい)
昨年末うちのお山でクヌギの大木を伐った。
幹の部分は太すぎるので
これはいずれ製材してもらう。
太すぎる原木は植菌しても外菌が入りやすい
と、お世話になっているキノコの先生の話。
枝のほうは相当な量を玉切りして木陰に伏せておいた。
ここ2週間くらいでぼちぼちと
原木に種駒を植菌した。約3500駒。
種駒は安くないので、以前から
キノコ先生に、植菌棒で打ち込むやり方のほうが
経済的かもねと言われていた。
なんでもメーカーは種駒にブナ材を使っているが
近年ブナ自体が減ってきているらしい。
気候のせいか人間のせいかわからないけど
とにかくブナの木は貴重な資源になりつつあるという。
来年から植菌棒でしよっかな。
キノコ先生こと香津さんのブログ。
http://shizenshoku.soreccha.jp/
香津さん、がんばりすぎないでくださいね。
今日は子豚たちに去勢を施す。
放牧豚の先生である氏本さんが
祝島からわざわざ来てくださった。
タコ壺を半割にした容れものの中で
子ぶーを仰向けに張りつけにして
あーいささか残酷な様子だが
これも家畜の雄に産まれてしまった運命とあきらめてね
と、なだめる。
子ぶーたちはぎゃーっと甲高い悲鳴をあげるので
母ぶー“うーみん”が突進してくる。
うちの子になんてことするの。ぶひっーふごっふごっ。
うーみんに噛みつかれはしないが
全身で我が子を守ろうとする姿が少し痛々しい。
肛門の下のほう、メスでちょちょっと縦に開き
睾丸を押し出す。とび出たそれを引っぱり
途中の管を切る。たかだかこれだけのことだが
氏本さんの手技を実際に見ないと
どう手をつけていいのかとまどうばかりである。
ともかく無事終わった。
雄子ぶーにとっては災難な日であったろう。拙い手術でごめん。
氏本さんわざわざ来てくださってありがとう。
こいわい食堂のたかちゃんへ、ひじきとふのりありがとう。
動画を載せるべきか否か迷う。 (だい)
吉野源三郎さんの名著
『君たちはどう生きるか』
この本に出会ったのは10代に遡る。
うちの両親が本好きなこともあり、
確か父親から勧められて読んだのが
高校生の時だったような。
この本は、大日本帝国軍が中国に侵略しつつあった
1930年代に少年読本として読まれたらしいが、
いま読んでもいっこうに色あせていない。
オレは気分的にへこんだときに
なぜかコペル君のことを思いだす。
度量の広そうな叔父さんの言葉にも
いちいちしっくりくる。
ぜひお勧めしたい本のひとつ。 (だい)
私たちは、お百姓として
鶏を飼ったり、豚を飼ったり、
養蜂や田んぼ、少々の野菜作りもして
山仕事もたまにして、きのこも育て
空いてる土地に果樹も植えて
なんだかいろいろやってるけど
そのひとつひとつの仕事に
実はそれぞれ師匠がいる。
自分たちの独創から始めた仕事は
はっきり言ってひとつもない。
ぜんぶまねごと。
でも、いばって言えるのは、
自分たちの、師匠を見つける才能も
たいしたもんだなって自画自賛。
要は、なにかものごとを始めようとしたとき
自分の目的にかなった先生を探すのが
いちばんの近道。基本的なことをきちっと師匠に
教わって、気長に自分の独創性を身につければ
いいのだ。これでいいのだ。 (だい)
つい最近読んだのだが
なんていう題かは忘れた。
人は産まれるときには
生まれ出てくる本人は泣いていて
その本人をとりまく人たちは笑っている。
人は死ぬときには
死に行く本人は笑っていて
その本人をとりまく人たちは泣いている。
そんな生死をおくれたらいいねっていう話。
夕方、托鉢僧侶しげるくんが訪れて
晩ごはんをともにしながら生死談義となった。
しげるくんによると
死に顔でその人の来世の居場所が決まるらしい。
オレはできれば笑って死にたいけど
けっこう恨み言を根に持つ性質なので
どうかな。
笑って逝けますように。やっぱどうかな。