「こんちくしょーめ!」という言葉に代表されるように
フーテンの寅さんもよく使うせりふ
畜生とは
けなすようなニュアンスをふくむ。
ののしるときの決めぜりふである。
そういう畜生をなりわいにしている人も
どちらかというとさげすまれるというか
それほどではないにしても
同情されるべき存在に近い。歴史上でみても
穢多非人などと階層づけられた人々の多くは
四足の獣を扱う仕事に従事した。
近代日本でも家畜業の担い手は
朝鮮から渡ってきた人たちだったり
残飯集めと家畜飼育が同じ意味合いを含んでいた。
てっとりばやく言えば家畜仕事は
汚い仕事なのだ。3Kの2乗くらいの厳しい仕事である。
我らはホイト。人をさげすむより
さげすまれる立場になりたい。
ハングルでは「순대」。
豚肉のソーセージみたいだが
ぜんぜん違う。サラリーマン時代に
年に1、2回韓国旅行して
そのときにかならず頂いたのがこの料理。
カルグクスにコムタンや韓国風チャジャン麺もいいが
オレにはこの豚の腸詰が最高にテンションあがる。
豚の腸のなかに
豚の血、もち米、春雨?、ハーブの類、香辛料?など
ぎゅぎゅーっと詰めこんである。中身は
地方によってそれぞれかもしれない。
自分がよく歩いた釜山の影島で
屋台や食堂がごちゃごちゃ集まった
いかにも下町っぽい
夜歩くとちょっと剣呑な雰囲気に包まれる辺り。
韓国焼酎C-1(だったっけ?)を手酌で
一杯やりながらスープになじんだスンデを頬張る。
あーもうあれから10年韓国を旅してない。
なんてったって マルシェ。
おされーな お店が たっくさん。
うちの 店 以外はね。
・・・悪かったね、おされーでなっくって。
(※〇まもっちゃん、怒ってませんよ~)
今日は朝からあいにくの 雨。
テンション下がり気味の中、出発。
2分で会場に 到着。
さぞかし お客さまも 少ないだろうと 品薄で 出店にのぞみました。
しかーし、なかなかの客足。
みんなの熱気に 下がりまくりの テンションも 急上昇。
ずーっと雨でしたが ハイテンションのまま いられました。
これで 晴れてたら 天に 昇ってしまうところでした。
食べ物屋さんも たくさんあって 買い食いしまくり。
楽しゅうございました。
これから 年に 数回 開催するみたい。
主催者のかた、スタッフのかた すごい頑張りでした。
ありがとうございました。
また よろしくお願いしまーす。
・・・・ただ
日常は ほとんど だい と しか しゃべらないので
あれだけの人と 会って話すと
「 人に酔っちゃた 」。
日本の屠畜場は急速に
集約化が進んでいる。
小さなところほど建物や設備が古くなったりしても
それを更新するだけの余力がなくて閉鎖となる。
いくつかの大型屠畜場は
極めて合理的な作業工程を備え
高度な衛生基準と
数をいかに速くさばくかが問われる。
この流れは家畜の大規模飼育とも呼応している。
要は牛でも豚でも鶏でも
より多く出荷しなければ利益にならない。
そんな市場経済の強迫観念がまず独り歩きする。
でも、それって人の暮らしのそばに家畜もいる
という風景からどんどん遠ざかる。
食用たんぱく質を製造するための工場を作ろう
というのと変わらない発想ではないか。
日本の肉食文化は浅いと
言われることが多いようだが
オレはそうでもなかったと考えている。
江戸時代には百獣屋(ももんじや)とか山くじらとか
書かれた看板でいろいろな肉を売っていた
と聞くしマタギやアイヌ民族は
慎んで獣肉を頂いていた。
ただ仏教的な因果主義から
獣肉を食することは穢れを呼ぶと
考えれた時代もあり
現代みたいにおおっぴらに
バーベキューなぞしなかったろうとは想像できる。
オレはどっちかというと肉より魚のほうが好みであるが
同じ飼育肉を頂くなら飼料内容を公開できるような肉を食いたい。
でも一般的な流通でそれは望むべくもないので
自分で育てている。うちの家畜たちには
不必要な添加物やら薬を混ぜた餌や
遺伝子組み換えを疑われる餌を与えない。
それは飼い方の中心にある。
石抜き機の発達した今の時代は
ご飯を咀嚼していて
がりりっと石粒をいっしょに噛み砕いてしまう
なんてことはほとんどない、が
あの感触は正直食欲失せる。
豚はどうなってんのかな。
毎日餌を豚に与えるときに地面に撒き散らす。
一か所にどさっと放ると力の強いぶーがその場を
独占してしまいいつも喰い負ける子がでるので
あちこちに分散して餌やりをする。
ぶー達は撒き散らかされた餌を脇目もふらず
真剣にむさぼる。土の表面の餌をひと通り食べると
次には鼻で土をほじくりながら
土に混ざった餌のカスをがぼがぼ吸いこむ。
ぶー達にとってあの石粒のがりりっという嫌な感触と
食欲は関係ないらしい。土ごと食べる。いやほんとに。
けっこうな量の土を食べる食べる。
なのでかどうか知らないがお尻からひねり出す物も
土そのもの。土団子のようなうんこ。
なぜかちょっとうらやましい。
日頃なにげなく肉を頂きながら
その肉の元である家畜の姿にまで
想像が及ばない。もっともいちいち
元の生きている姿を思い浮かべながら食する
というのもシュールではあるが。
先日うちの豚1頭選んで
屠畜場へ連れて行くため檻に入れる際
その選ばれた彼の悲痛な叫びに
周りのぶー達も動揺して駆けつけてくる。
「やめてやめて」とせがむような仕草で
仲間が人間を押しのけようとする。
うちのぶー達は穏やかな性質で人を噛んだり
することなどないのだが
仲間を助けたいためか甘噛みしてくる。
まっすぐな感情をぶつけてくる様は
オレに疑念を抱かせる。
はたして人間が豚よりも上に立つ理由はなんなのか。
人間は人間であるがゆえにもっとも
謙虚に生きるべき生きものである。